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2007.2.3号




賃貸住宅検索のアドバイス

◇ 面積だけで判断できない!
よく、「○u以上のお部屋を探してください」というお客様がいらっしゃいます。 たしかに面積の数字は、部屋を探すうえでひとつの大きな基準になります。しかしその数字にとらわれすぎると、希望どおりのお部屋に出会えないこともあります。   
下の2つの2DKの図面をご覧ください。

左が45u、右は40uのお部屋です。しかしそれそれのお部屋の広さを比較してみると、
45uのほうが
「DK6 洋6 和6」であるのに対し、40uのほうは 「DK7 洋6 和6」となっており、
しかも45uの部屋よりも半間分収納も大きいのです。
からくりは「廊下」。40uのお部屋には廊下がありません。玄関を入ってすぐにDKです。
玄関からDKが丸見えになるのが嫌ならば廊下があれば奥のごちゃつきを隠すことができます。けれども廊下があると床面積が増えるのでその分賃料が高くなります。図のように5u(約1.5坪)違うと1坪あたり7000円としても約1万円の賃料差になるのです。

◇ 勘違いしやすいポイント!
 ・ ユニットバス(UB)はバストイレ一緒のことではありません
お風呂は在来工法といってモルタルの上にシートなどの防水層をつくり、さらにその上にタイルで仕上げる現場施工の工法が主でした。今でもデザイナーズ物件など、敢えてタイルで仕上げる工法のデザインされたお風呂は多いです。一方ユニットバスというのは約40年ほど前に開発された製品で、工場でつくられたパネルやFRPを使ったユニットを組立てることによって部屋の中にもうひとつ部屋をつくるような構造となっているもの。単身者用のお部屋によく見る「風呂・洗面・トイレ」という3点が効率よく配置された「3点ユニット」のほか、「風呂・洗面」の「2点ユニット」、風呂だけの「ユニットバス」があり、これらすべてがユニットバス(UB)です。

在来工法

ユニットバス


・ LD12帖?LDK12帖?
  図面にLDK12帖と書いてあるお部屋に行ってみたら
「あれ?意外とリビングが狭い」
答えは簡単。キッチン部分が3帖あるからLDは9帖なんです。その9帖にはキッチンへの通路部分も入っているから、実際LDで家具が置けるのは8帖くらい。たしかに良く図面を見れば、LDは隣の6帖の和室より少し大きいくらい・・・。

12帖という数字だけしか見えていないと現場に行って「あれ?」ということになるのです。

おまけ・・・数字だけで判断できません。


◇ 日当たり良好?
・ 季節によって太陽の高さは変わる
小学校の理科で勉強しましたね。太陽は東からのぼって南をとおり西に沈む。でも季節によって日の出や日没の位置も太陽の高さも違います。夏至の日は,太陽は一番高い空を通りますが,夏至を過ぎると太陽の通り道は少しずつ低くなり、冬至の日は最も低い空を通るようになります。
内見のときに入らなかった陽も、季節が変われば入ることもあるかもしれません。例えば窓の外に建物があっても夏にはその上から太陽の光が入ることもあるし、夏には窓際しか陽の当らない部屋でも冬は部屋の奥まで太陽の光が入るということなのです。

・ 欲しいのはどの時間の太陽ですか?
 一日中日当たりがいいお部屋というのはほとんどありません。もちろん南側の大きな窓があればかなり長い時間、光が入るでしょう。しかし日本の住宅事情を考えると、そうそう南向きの家ばかりではありません。また予算との兼ね合いで多少妥協するならば、どの時間の太陽が欲しいかという選択になるかと思います。
 ★朝は朝日をあびて気持ちよく出勤したい方は東向き。
    (→どうせ帰宅するのは夜なので午後からの陽は不要)
 ★平日は仕事で忙しい。土日は朝寝坊して午後から活動したいという方は西向き。
    (→洗濯物を干すのも昼すぎであれば西でOK。朝はゆっくりお休みになれます)
 確かに日当たりは悪いより良いほうが気持ちいいもの。でもそれが家賃に直結することを忘れないで。

・ 図面だけではわからない「南向」の落とし穴
 図面には南側にベランダがあるお部屋。でも行ってみたら目の前には隣のマンションが迫っていた、なんてこともあります。予め住宅地図などで近隣状況を推測することができます。また最近ではネットで航空写真を見るページなども充実していますので、確認しておくと無駄足をしないで済むこともあるかもしれません。しかし確実なのは自分の目で見ること。ネットも地図も完璧ではありませんので、あくまで参考程度に。


◇ 自分の手持ち家具の大きさをメモして
 お客様をご案内していてよくあるのが「あれ?冷蔵庫は入るかな〜?」「この向きにベッド置けるかしら?」と迷うケース。毎日見ている冷蔵庫や食器棚も正確な寸法はご存じない方が多く、新しいお部屋の間取の中で「ここに置くことができるかどうか」をシュミレーションするのは至難の業。ほとんどのお客様はお部屋探しの際、数軒のお部屋をご覧になりますが、それぞれ比較する上でも家具の配置は必須。「お部屋は気に入ったけど、家に帰って家具の大きさを測ってから決めたい。でもそのあいだに他の方が先に申込してしまうかも・・・。」そんな不安を解消するためにも、@冷蔵庫 A食器棚 Bベッド Cテーブル Dソファ くらいの大きな家具は寸法をメモしておくと安心です。マンションの場合は梁があることもあるので、高さも測っておくとよいでしょう。 また内見の際にはメジャー持参で。

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