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■ロケーションを生かした眺望を重視した住まい 富士山南麓のゆるやかな南斜面の造成地に建てられた住宅です。 茶畑が広がり、市街地と遠くに駿河湾を望むめぐまれたロケーションを生かし、目の前にひろがるパノラミックな風景を切り取るように南側には大きな開口部が設けられています。生活の中で眺望を楽しむことができるように、リビングなどの主な生活空間は2階に配置しています。 ■風景と一体化する広々としたワンルーム空間 2階の生活空間は開放性の高いワンルーム空間とし、寝室や、浴室・洗面室などの水廻りもガラスを用いたオープンなつくりとし、リビング・ダイニングと連続した広々とした空間が前面の開放感あふれる風景と一体化するよう計画されています。 素材もコンクリートや金属、白いタイルなどのニュートラルな色彩に統一することによって、洗練された簡素な雰囲気を作り出しています。 ■アプローチとシークエンス 玄関へは前庭を通ってアプローチします。前庭は壁で囲うことによりプライバシーを確保しつつ玄関ホールや階段室と視覚的に連続させることによって開放的なつくりとています。3層吹抜けの階段室は建物から張り出されて配置されており、移動の際には両方向に開かれた眺望が得られるようになっています。エントランスから前庭を経て2階に至るアプローチの動線を空間シーンの連続として構成させることにより、実質的な広さをこえた豊かな空間を体験できる場をつくりたいと考えました。 |
DATA | ・モダンリビング(アシュット婦人画報社)/2003.5 表紙写真 ・(商店建築社) NO.12(最新号) ・こんな家に住みたい(えい出版社) NO.09 ・New HOUSE(ニューハウス出版) 10月号(最新号) / 究極のやすらぎ空間 リラックスできるバスルーム |
所在地 | 静岡県富士市 |
用途 | 住宅 |
構造・規模 | 鉄筋コンクリート造2階建 |
工期 | 2002.4〜2002.10 |
設計監理 | 建築、設備、外構 井上洋介建築研究所 構造 木村佳央構造設計室 |
施工 | 石井組 |
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■都心に建つオーナー住宅併設型の集合住宅
表参堂に程近い根津美術館の隣接地に計画されたオーナー住宅+集合住宅4戸のプロジェクトです。 南青山という都心のめぐまれた静かな立地環境を生かした賃貸のSOHO住宅として計画されました。 ■直交する2つのボリューム 建物の全体は、11.0m×4.5mの長方形平面をもつ高さ8.1mの門型の部分とそれと直交する7.2m×11.3mの平面をもつ高さ10.8mの矩形の箱とから成り立っています。道路に対して手前にある門型の部分は、1階を駐車場とエントランス、2階3階をオーナーの居住部分とし、奥の部分は4戸の賃貸部分の住戸で構成されています。 ■単純なスケルトンがつくりだすフレキシブルな空間 賃貸用の住戸は両端に吹抜けをもつ巾5.4m、奥行き7.2mの階高2層分のトンネル状の空間に、1ヶ所にまとめられた水まわりシャフトと、可変性のある可動の床と階段で構成されています。可動床は一人で持ち運びが可能な180cm×45cmの木製の床ユニットで構成され、床ユニットを中間階の床スラブと両端の開口部の間に掛け渡すことによって、吹抜け部分に増床が可能になっています。床ユニットは使わない時には、重ねてベットやベンチなどの家具として使用することもできるように計画されています。 これらの組み合わせによって単純なコンクリートのスケルトンが多様な生活パターンを誘発し、単なる住まいとしてではなく、さまざまなアクティビティに対応できるフレキシブルな空間をつくりたいと考えました。 |
DATA | |
所在地 | 東京都港区 |
用途 | 集合住宅 ( オーナー住戸 + 集合住宅4戸 ) |
構造・規模 | 鉄筋コンクリート造 地上4階建 |
敷地面積 | 221.79u(67.2坪) |
延床面積 | 403.19u(122.1坪) |